orosy story の記事では、次世代型ブランドの卸・仕入サービス 「orosy」が目指す世界観や、それを体現するトレンドや事例を深堀りして店舗様・ブランド様にご紹介して参ります。
記念すべき初の記事では、orosyが 「すべてのひとに自由なリテールを」 というミッションを掲げている背景について、サービスの立ち上げ経緯も踏まえご紹介致します。
サービスの着想はもともと代表野口がアメリカで目の当たりにした、オンラインの消費者直販で急成長するD2C(Direct-to-Consumer)ブランドが、続々と直営の実店舗を開いてオフラインの世界に進出していたことでした。
メガネD2CブランドWarby Parkerや寝具D2CブランドCasperなどが有名ですが、それ以外にも店舗・売場の余剰スペースを貸出すサービス等を使って、EC発の新興ブランドが人の賑わう一等地にも数多く出品していました。
image credit: Warby Parker, Casper
この オンラインとオフラインの融合 とも言えるリテール業界のトレンドは、今後日本でも必ず広まっていくだろうと考え、 ブランドと実店舗をマッチングするプラットフォームを作ろうと構想したのが、orosyの始まりでした。
最初は、いわゆるshop-in-shopの形で商業施設の区画を間借りして、ブランドを募集しようとしましたが、 ブランドに請求する料金の折り合いや、日本での又貸し禁止の規則などもあり計画を変更。
代わりに期間限定で商品お預かりして販売する委託販売(消化仕入)の形で、2018年からPOPUP SHOPを8店舗運営、 そこでの経験をサービス開発に落とし込み、2019年5月、orosyの前身である委託販売プラットフォーム「SpaceEngine」を公開しました。
1年ほどかけて約7万商品と800店舗にサービスご利用頂くまでになりましたが、店舗・ブランドとより長くお付き合いしていくために、通常の卸取引(買取取引)にも対応できるよう開発を進め、2020年9月「orosy」と名前を変えてリニューアルオープン。orosyは今、 委託も買取も織り交ぜて 様々な新興ブランドと取引ができるサービス となっています。
「orosy」公開まで約2年半に渡り、様々な切り口で新興ブランドや店舗とお付き合いをし、実感したことは「誰でもECサイトを作れる世の中にはなったが、商品をオフライン販売することはまだまだハードルが高い 」ということでした。
私達が実際に経験してきたように、商品を実店舗でオフライン販売するには、
①自社で直営店舗を持つ ②期間限定でPOP UP SHOPをする ③既存店舗に卸販売をする
の3パターンがありますが、いずれの場合も、場所探し>店舗と交渉>成約>販売準備>販売開始まで長い時間と、人件費・什器/賃料/内装費など大きなコストがかかります。 また販売先の店舗・施設にも様々な個別事情・条件があるため、期待通りに成約し成果が上がるか予測を立てることも難しく、新興ブランドにとって オフライン販売は不確実性が高い=ハードルが高い と思われているのです。
一方で、セレクトショップやバイヤーさんのお話を伺うと、AmazonやSNSの影響で消費者の購買行動が変わり、かつ安価なSPA商品が広がっていくなかで、 消費者に新しい価値提案ができる独自性の高いブランドを常に探している ということが分かってきました。
orosyは、そんな店舗とブランドとの出会いをサポートし、卸・仕入領域の「負」を解消しハードルを下げていくことで、誰でもオフライン・実世界で自由な商いができる、ワクワクするような「自由なリテール」を目指し邁進しています。
今後のブログでは、orosyの考える様々な「自由なリテール」のあり方を実例を交えてご紹介していきますので、ご期待下さい!